2022.06.27 風便り

米のことをまったく勉強せず、これまでほったらかしで栽培してきたと先日のお手紙で書きました。
今年は苗づくりでも病気が出て、一から色々調べなおそうと思い、米づくりの基本や有機無農薬の米づくりをアレコレ検索してました。
有機無農薬の田んぼを地域のおじいさんから引き継いで8年ぐらい、年々収穫は減って反収1俵に。
おじいさんは僕らに渡すまで、5俵ぐらい。
地域の慣行農家で7・8俵。
こんなに減らして田んぼのムダ使い。
むしろそんだけの収量でやり続けててもしょうがない。
いつかはこの地域の田んぼの世代が変わっていく時に大きな田んぼをどどんと担うかも知れない。
そんな時に地域一帯を無農薬で田んぼできたらおもしろいなと。
そのためにも今の田んぼいいやり方を見つけたいと思ってます。

そして勉強してわかったのが、米の成長とその過程における管理と言った基本に加え、一番おもしろかったのが「中うち八へん農法」。
米づくりでの一番大事なのが、水管理と除草、そして、どういう肥料をあげるかが一般ですが、慣行だと除草剤と化成肥料の田植え時の散布でほぼ完了。
その慣行が反収7・8俵の中、この「中うち八へん」は反収8・9俵。
しかも無農薬・無肥料で。
魅力的すぎる!!
江戸時代、この中うちはどこの地域でも取り入れられていたようで、田植え後に稲の条間を軽く耕すことで、それと一緒に除草も合わせてやっていたようです。
そして今の福井県のあたりのえらい人が通常3・4回行われる中うちを8しなさいと農民に伝えたら、めちゃくちゃ米の収穫がよかったようです。
そんな内容を東北の農家さんが見つけ、現代風にアレンジした「中うち八へん農法」を紹介する記事を読みました。
僕は最初見た時は除草効果が高まって、米が取れるのかと思いましたがそうではなく、除草効果もあるが一番のこの中うちの目的は田んぼの泥を撹拌することだそうで。
それによって水中の光合成細菌が土中へ入り、光合成細菌が作ったチッ素が米が吸収できるようになって、米が育つ。
そしてまた数日後、水を張った田んぼには光合成細菌が増えて、中うちすると養分がまた米へ。
これを8回以上やると、反収がなんと8・9俵になるという錬金術!!

まぁ他の基本管理がちゃんとできる前提でしょうがまずはやってみないと、と先週一回目の中うちをしましたが、1枚全部やるのに4時間。
田んぼを歩きまわるのは初めて。
足もヘロヘロになってぐったりでしたが、収量8倍増がチラついてその期待だけで足を前に出してました。 あと7回。
そして、この秋の収穫が楽しみですわ!

八風農園 寺園風
今日の写真/

八風農園の野菜セットご注文は、下記のリンクより。
いなべのおいしい水、土、風ですくすく育った旬の野菜をぜひ!食べてみてください。
・八風農園の野菜セット通販 /山「Yama-BOX」
・八風農園の野菜セットボックス通販 /風「Kaze-BOX」