2023.02.13 風便り

トマトの芽が出揃ってきました。
ビニールハウスの中に作った温床の中で、2月1日に播いたトマト。
昨日あたりで大体で揃ったのですが、ミニトマトだけ全く芽が出ず…。
どうも使った種が古かったようで、去年取った種で播きなおしました。
種子にも寿命があって長いと7-8年保つようですが、野菜によってはほぼ毎年取っていかないと、2、3年でぐっと発芽率が落ちてしまいます。
僕の場合、ちゃんとした保管状態をきちっと維持してるわけではないので、なるべく毎年とって、毎年発芽率を見て、状態を確認して、記録してかないと、いつの種がよくて、悪くてなんて1年後は覚えてないので管理が大事なんですが。
播いて芽が出て、苗ができると、そんなこと記録する間もなく、植えつけだなんだと忙しくて、すっかり種のことは忘れてしまいます。
じゃあ古いのは捨ててけばいいじゃないかとなるのですが、もし実が取れないとか、種とりするのを忘れちゃうとかあるので、保険で持ち続けるってしてると、古いのもどんどんため込んじゃいます。
種採りしてると言っても夏野菜だけで、一部大根などありますが、今の八風農園のラインナップ全てはまかないきれません。
それに、今の交配技術があって、時期をずらしたブロッコリーやら、キャベツや大根だと、品種を変えて同じ野菜でもリレーするので、「食卓をそろえる」が可能になってます。

播かぬ種は生えないんですが、そもそもやっぱりこの種がなければ、米も麦も野菜も作れません。
同じ自分のとこで、採ってる種でも、やっぱり毎年の気候や土地の条件をアップデートしながら更新されてるので、より僕の畑にあった種が残っていくので、採れる種は採り続けたいのですが、何を考えてか国は種子法という穀物の種を各県ごとに育種・採種して、その土地の主食となる種を守るための法律を廃止して、その後種苗法という、種や苗の取り扱いについての法律を改定しました。
この改定により、農家の自家採種禁止という、世界でもイスラエルと日本にしかない法律が昨年施行され、僕のような小規模農家はまだあとまわしかも知れませんが、JAが生産組合を持つような、大規模な産地で、これまでやっていた苗の自家増殖や、自家採種ができなくなっているようです。
今後より広い範囲で影響が出てくるとも言えてそれに立ち向かう方々がネット署名など活動を広げてます。
テレビをあまり見ないのですがたぶんこんなことほとんど報道されないでしょうし、なかなか興味も涌かないかも知れませんが、今後の僕らの豊かな食を守る上でも、大事なことなので、ぜひ調べてみてください。
僕の好きな堤未果さん、鈴木宣弘さんなんかも呼びかけ人となってます。
あとでFacebookとかのせますね。
ちょっとでも豊かな未来につながることを願ってます。

八風農園 寺園風

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